3  福 島  諭   [ system programming / sound processing ]

今回用いられたコンピュータ処理は、あらかじめ録音された3つのbluseをコンピュータ内で組み替え/再生を行うものである。今回は記録映像との整合性を持たせるために、再生に関して特に以下の厳密な約束事をもうけた。
 まず3つのbluseの再生において、スピーカと3つのbluseの対応を固定した。当日は小型のスピーカを3台、中型の無指向性スピーカを3台の合計6台のスピーカを使用しているが、3つのbluseは小型スピーカ3台に対して1対1、中型スピーカ3台に対しても1対1の対応をしている。 そのうえで、種類の異なるbluseが同時に鳴らされる瞬間は無い、という制約をさらにもうけた。これにより、スピーカの再生位置の切り替えが、bluseの種類と切り替えと厳密に対応することになる。
 映像の記録/編集においてはこの3つのbluseに対応した3種のスピーカに対して3台のカメラが設置されおり、bluseの再生チャンネルに厳密に対応したカットの切り替えが行われている。
 このような対応から生成される映像の解釈として、カットが変わらないうちに鳴っているコンピュータの処理音はひとつのbluseの組み替えによって作られていること、またカットが切り替わりがbluseの種類の切り変わりである事、などがいえる。

福島 諭